黄砂よ、もう勘弁して。京都・滋賀の外壁が勝手にきれいになる塗料の話

【2026年版】京都・滋賀の「黄砂汚れ」に終止符を。
春のザラザラ外壁を守る
「低汚染塗料」の科学的結論

「週末に気合い入れて洗車したのに、月曜の朝にはもうボンネットが黄色い…」

京都・滋賀にお住まいなら、この3月〜4月の”あの絶望感”、骨身に沁みてご存じですよね? 車だけじゃありません。実はお家の外壁でも、同じこと——いえ、もっと厄介なことが静かに進行しているんです。

触るとザラッとくる、あの不快な感触。頑張って高圧洗浄しても、ひと月もすれば元通り。「うちだけこんなに汚れるの、なんでだろう…」そう首をかしげたことがある方、その原因はお掃除の仕方じゃなく「塗料の性質」にあるかもしれません。

今回の記事では、最新の気象データと塗料の化学的メカニズムをもとに、「ブラシ」ではなく「科学」で春の汚れに対抗する方法をお伝えします。雨が降るたびに、勝手にお家を洗ってくれる。そんな夢みたいな塗料が本当にあること、そしてそれが20年スパンで考えると実は一番おトクな選択だということを、京都・滋賀ならではの地域特性とあわせて紐解いていきましょう。

なぜ、京都・滋賀の外壁汚れは「洗っても洗っても落ちない」のか?

結論から言います。京都・滋賀は全国でも指折りの「外壁が汚れやすいエリア」なんです。

「え、そうなの?」と思われるかもしれませんが、これには明確な理由があります。黄砂と湿気——この2つが同時に襲いかかるのが、この地域ならではの厄介な気候構造なのです。

京都の町並みと盆地の風景

盆地が黄砂を「閉じ込める」トラップ構造

気象庁のデータによれば、黄砂の飛来が最も多いのは4月(月平均6.2日)。春季(3〜5月)だけで年間観測日数の約84%を占めるというから驚きです。京都に最も近い観測地点である大阪でも、2025年春には3月末から断続的に黄砂が確認されました。

で、ここからが本題。問題は京都盆地の地形にあります。

三方を山で囲まれた盆地は年平均風速わずか1.9m/s。空気がとにかく動かない。一度流入した黄砂が抜けていく「出口」がないんですね。たとえるなら、浴槽にお湯を溜めたまま排水栓を閉めているようなもの。飛来した微粒子が長時間にわたって外壁表面に触れ続けるので、他の地域より格段に汚れが蓄積しやすいわけです。

  • 6.2日/月
    4月の黄砂飛来日数(月平均)
  • 約84%
    春季(3〜5月)の年間観測日数比率
  • 1.9m/s
    京都盆地の年平均風速

湿気が黄砂を「接着剤」に変えてしまう

乾いた砂なら、風が吹けば飛んでいくこともあるでしょう。ところが京都盆地の高湿度(年平均65〜69%)が話をややこしくします。空気中の水分を吸った黄砂は、外壁の上でまるでセメントみたいにガッチリ固まってしまう。これが「こすっても落ちない」原因のひとつです。

しかも黄砂にはアンモニウムイオンや硫酸イオンといった化学物質が含まれていて、これらが塗膜の樹脂成分と反応して酸化劣化を引き起こすことも指摘されています。汚れが付くだけじゃなく、塗膜そのものを傷めてしまうんですね。

琵琶湖周辺の滋賀県はさらに深刻かもしれません。彦根市の7月平均湿度は78%と京都市(69%)を大きく上回り、夜になっても高温高湿が続くため、苔やカビの繁殖リスクまで加わります。さらに比良山地から吹き下ろす「比良おろし」が黄砂を壁面に叩きつけるので、粒子が物理的にめり込むケースも珍しくないのだとか。

雨に濡れた日本の建物の外壁

つまり京都・滋賀の「落ちない汚れ」は、気のせいなんかじゃありません。盆地の滞留+高湿度の固着+化学反応という三重苦——これが犯人です。だからブラシで一生懸命こすっても、根本的には解決しないんですよ。

黄砂が外壁に固着するメカニズム — 断面構造図

掃除のいらない家へ。「低汚染塗料(親水性)」という科学的な答え

じゃあ、どうすればいいのか。

この「落ちない汚れ」問題に対する最も合理的な答えが、「親水性」を持つ低汚染塗料です。

従来の塗料の多くは水を弾く「撥水性(はっすいせい)」を重視してきました。「水を弾くほうが壁を守れそう」って、直感的にはそう思いますよね。でも外壁汚れの世界では、「弾く」ことが必ずしも正解とは限りません。

むしろ黄砂対策には、水と「なじむ」性質——つまり親水性——のほうが圧倒的に有利であることが分かっています。これは私自身も最初に知ったとき「え、逆じゃないの?」と驚いたポイントです。

水滴が表面に広がる様子(親水性のイメージ)

「水膜」が汚れを浮かせるメカニズム

親水性塗料の表面では、水の接触角が30°未満と非常に小さくなります。ちょっと専門的な数字ですが、要するに雨水が水玉にならず薄い水膜として外壁全体にスーッと広がる、ということ。

この水膜こそがミソ。汚れと塗膜の間にスッと入り込み、黄砂や花粉を浮かせて、雨水と一緒にサーッと洗い流してくれる。これがいわゆるセルフクリーニング効果の正体なんです。

一方、撥水性塗料(接触角90°以上)だとどうなるか。雨水は水玉になってコロコロ転がり落ちるだけ。一見きれいに見えるんですが、乾いた黄砂が塗膜に残りやすい。おまけに水玉が蒸発すると輪ジミ(ウォータースポット)ができてしまうリスクもあります。

撥水 vs 親水:黄砂・花粉への効果を比較

評価項目 親水性塗料 撥水性塗料
黄砂への効果 ◎ 水膜が砂を浮かせて流す △ 乾燥堆積すると落ちにくい
花粉への効果 ○ 粘着性のある花粉も浮かせる △ 花粉が固着しやすい
排気ガス汚れ ◎ 油分を浮かせて有効 × 油を弾けず残留しやすい
雨が降らない期間 × 自浄作用が発揮されない △ 汚れは堆積するが少ない
苔・カビ対策 △ 防カビ剤との併用が必要 ○ 水分を弾き繁殖を抑制
経年変化 緩やかに効果低下、長期美観に有利 撥水低下後に急激に汚れが目立つ

京都盆地の年間降水量は約1,523mm。十分な雨量があるので、親水性塗料のセルフクリーニング効果が発揮されやすい好条件が揃っています。

ただし一つ、見落としてはいけないことがあります。盆地の高湿度に起因する苔・カビリスクです。親水性塗料を選ぶなら、防カビ・防藻機能がしっかり付いた製品であることが、京都・滋賀では欠かせない条件になるでしょう。

【エリア別】京都と滋賀、それぞれ選ぶべき「機能」の正解

低汚染塗料と一口に言っても、実は一律ではありません。お住まいの地域特性に合わせて機能を組み合わせることが、塗料選びの成否を分ける鍵になります。

京都市内(盆地・密集地)向け:遮熱+景観対応がカギ

京都市内は住宅が密集して風通しが悪いぶん、汚れの滞留リスクが高い環境です。加えて夏の猛暑(最高気温平均33.7℃)を踏まえると、「超低汚染」+「遮熱機能」の組み合わせが効果的でしょう。

ここで見落としがちなのが京都市の景観規制。市街地のほぼ全域が景観地区に指定されていて、外壁の色彩には厳格な基準が設けられています(例:R系・YR系は彩度6超不可、白色塗装は不可など)。塗り替えの際にも届出が必要になるので、塗料選定と同時に色彩計画を進めることが欠かせません。

「せっかく良い塗料を選んだのに、色がNGで塗り直し…」なんてことになったら目も当てられませんからね。

京都の伝統的な町並みと景観

滋賀県(琵琶湖周辺)向け:防カビ・防藻が最優先

滋賀県南部は琵琶湖の蒸発による高湿度環境が特徴的。こちらは「超低汚染」+「強力な防カビ・防藻機能」を最優先に考えたいところです。

湖西エリアでは比良おろしの突風で塗膜が物理的にダメージを受けるリスクもあるため、弾性のあるフッ素系や無機系など、強靭な塗膜を形成してくれる塗料を選んでおくと安心でしょう。

代表的な低汚染塗料の比較

クリーンマイルドシリコン
エスケー化研
セラミック複合技術で親水性+静電気抑制。バランスの取れた定番製品。
耐用年数 12〜15年 ㎡単価(材工共) 2,200〜2,600円
超低汚染リファイン1000Si-IR
アステックペイント
無機配合+遮熱+超親水性。京都市内の遮熱ニーズに好適。
耐用年数 15〜18年 ㎡単価(材工共) 2,400〜3,000円
超低汚染リファイン1000MF-IR
アステックペイント
フッ素+無機で最長クラスの耐用年数。年あたりコストで最もおトクな選択肢。
耐用年数 20〜24年 ㎡単価(材工共) 3,100〜3,800円
クリーンマイルドフッソ
エスケー化研
フッ素グレードのセラミック複合。高耐候性と低汚染性を両立。
耐用年数 15〜20年 ㎡単価(材工共) 2,900〜3,500円
アレスダイナミックTOP
関西ペイント
4段階ラジカル防御で高耐候。コストパフォーマンスに優れた選択肢。
耐用年数 約15年 ㎡単価(材工共) 2,100〜2,700円

年あたりのコストで比較すると、初期費用は高くても長寿命なフッ素・無機系が結局おトクだったりします。たとえばアステックペイントの超低汚染リファイン1000MF-IRは年あたり約129〜190円/㎡。一般的なシリコン塗料を下回る計算になるんです。

【要注意】3〜4月に塗ってはいけない理由と、最適な施工タイミング

「春に汚れが気になったから、すぐ塗り替えよう!」

この判断、実は大きな落とし穴なんです。

低汚染塗料の性能は、塗膜が完全に硬化して初めて発揮されます。硬化途中の段階で黄砂や花粉が付着してしまうと、親水性の表面構造が壊されてしまい、本来のセルフクリーニング効果を十分に発揮できなくなるおそれがあるんですね。

気象庁のデータをもとに京都・滋賀の塗装適性を見てみると——3月は黄砂(月平均4.4日)とスギ花粉のピーク。4月は黄砂のピーク(月平均6.2日)にヒノキ花粉が重なる。ぶっちゃけ、どちらも塗装にはかなり不向きな時期と言わざるを得ません。

3〜4月の施工は要注意:塗膜硬化前に黄砂・花粉が付着すると、親水性の表面構造が損なわれ、セルフクリーニング効果が大幅に低下するリスクがあります。数週間待つだけで塗料の性能を最大限に引き出せます。

京都の春の風景と桜

京都・滋賀で外壁塗装に最適なタイミングは年に2回

  • 5月後半〜6月上旬(梅雨入り前)

    黄砂・花粉が落ち着き、気温も安定する”春のベストウィンドウ”。塗膜がクリーンな環境で硬化するため、低汚染塗料の性能を最大限に引き出せます。

  • 10月後半〜11月

    台風シーズンが過ぎて湿度も下がる、秋の好適期。気温も塗料の硬化に適した範囲を維持しやすく、安定した施工が可能です。

この2つの時期を狙えるかどうかで、塗料の持ちが大きく変わってきます。焦って春先に塗るより、数週間待ってベストなタイミングで施工するほうが、長い目で見れば断然お得なのです。

40年で約100万円の差がつく「トータルコスト」の考え方

「低汚染塗料って、やっぱり高いんでしょ?」

そう思われる方は多いかもしれません。確かに1回の工事費だけ見れば、一般的な塗料より割高です。でも、お家の残存寿命を40年と仮定してトータルコストを計算してみると…景色がガラッと変わります。

塗料グレード 初期費用(目安) 耐用年数 40年間の塗替え回数 40年総コスト
一般シリコン 約80万円 10年 4回 約320万円
低汚染シリコン 約90万円 13年 3回 約270万円
低汚染フッ素 約110万円 18年 2〜3回 約220〜330万円
※30坪2階建て住宅・外壁面積約120㎡で試算

ここで注目してほしいのが足場代の節約効果。足場の設置・解体だけで1回あたり12〜20万円かかりますから、塗り替え回数が1回減るだけで相当な差になります。さらに低汚染塗料なら高圧洗浄などの中間メンテナンス頻度も下がるので、実質的なコスト差はもっと開くと考えていいでしょう。

物価上昇が続くご時世、「一度の工事で長く持たせる」という予防保全の考え方が、ますます大切になっていると感じています。

2026年最新!賢く安く済ませるための「補助金」活用術

外壁塗装のコストを少しでも抑えたいなら、補助金制度のチェックは外せません。ただし、ここに最大の注意点があります。

外壁塗装「単独」では、ほとんどの国の補助金の対象にならないのです。

「えっ、そうなの?」と思われた方、ご安心ください。ちゃんと正攻法の活用術があります。

国の制度を活用する「断熱改修セット」作戦

補助金を引き出すカギは、断熱改修と外壁塗装をセットにすること。これが鉄板の方法です。

メンテナンスの行き届いた住宅の外観
  • 1
    環境省「既存住宅断熱リフォーム支援事業」
    断熱材の設置と併せた遮熱塗装(JIS K5602で日射反射率50%以上の塗料)が補助対象。戸建てで最大120万円/戸(工事費の1/3)。令和8年(2026年)1月公募分は1月26日〜3月6日に受付が実施されました。今後の公募スケジュールにも要注目です。
  • 2
    みらいエコ住宅2026事業
    子育てグリーン住宅支援事業の後継。外壁断熱材の設置が対象。2026年度は窓改修が全パターンで必須条件。上限は40〜100万円/戸で、詳細は順次公開予定。

京都・滋賀の地域事情もおさえておこう

京都市の既存住宅省エネリフォーム支援事業は、残念ながら令和4年度(2022年)から休止中。再開の見通しは今のところ発表されていません。とはいえ国の補助制度は利用可能なので、断熱改修とセットでの申請を検討する価値は十分あるでしょう。

滋賀県には県独自の外壁塗装補助金はありませんが、市町村レベルでは彦根市・東近江市・湖南市(上限60万円)・大津市などが外壁塗装を含むリフォーム補助を実施しています。自治体の補助金は年度予算・先着順で終了することが多いので、4月の新年度直後に確認・申請するのが鉄則です。ここは本当にスピード勝負ですね。

なお、国の補助金と市町村の独自補助金は併用できるケースが多いのが嬉しいポイント。一方で国の制度同士は同一工事箇所での重複が認められません。いずれの制度も「着工前の申請」が絶対条件ですから、工事の段取りを組む前に制度の確認を済ませておきましょう。ここだけは手順を間違えると取り返しがつかないので、くれぐれもご注意を。

補助金申請フロー — 断熱改修+外壁塗装セットプラン

まとめ:「雨が家を洗う」暮らしを、京都・滋賀で始めよう

最後に、今回の要点を振り返っておきましょう。

この記事のポイント

  • 京都・滋賀の「落ちない汚れ」の正体——盆地の低風速で滞留した黄砂が、高湿度環境で化学的に外壁に固着する現象。ブラシでこするだけでは根本解決にならない。
  • 科学的な対抗策は「親水性・低汚染塗料」。塗膜表面に広がる水膜が汚れを浮かせ、雨が自動的に洗い流すセルフクリーニング効果を発揮。
  • エリア特性に合った機能選択が勝負の分かれ目。京都市内なら「遮熱+景観対応」、滋賀県なら「防カビ・防藻」を低汚染機能にプラス。
  • 施工は3〜4月を避けて、5月後半か秋を狙う。これだけで塗膜形成初期の汚染リスクをグッと抑えられる。
  • 40年トータルで見れば約100万円の節約も視野に。足場代と中間メンテナンスコストの削減が長期的な経済性を支える。

家が少しずつ汚れていくのを眺めるのは、正直なところ気が滅入るものです。でも、最新の塗料テクノロジーを味方につければ、あなたのお家は「自分で自分を洗う」賢い住まいへと生まれ変われます。

次の雨の日——外壁を見てガッカリするんじゃなく、「お、きれいになってる」と思わず笑顔がこぼれる。そんな暮らしを、ちょっと想像してみてください。きっと悪くないと思いませんか?

黄砂シーズンが本格化する前に、まずはお家の今の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。外壁のコンディションや最適な塗料選びについて気になることがあれば、どうぞお気軽にRe:sta(リスタ)までご相談ください。京都市山科区を拠点に、京都・滋賀エリアのお客様の住まいづくりを日々サポートしています。

まずは、お家の「今」を知ることから。

外壁のコンディション診断は無料です。
京都・滋賀エリアのお客様、お気軽にご相談ください。


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